2010年1月アーカイブ



前回から時間が空いてしまい申し訳ありません。

どうしてかというと制作にのめり込むあまり写真を撮影していなかったから・・・・・

上写真は「ワックスペン」というワックスを溶かして盛り付けたりテクスチャー(模様)を入れたりする際に
使用する工具を使って「石枠(覆輪)」と「本体」とをつなげ合わせたところです。

実はこの前に石を横向きにセッティングしてみたところ少し違和感があったためこのようなセッティング
に急遽変更したのです。

前回の横向きの画像はありますので、その画像で説明して誤魔化すことにします。

このようにセットしたところをイメージ
しながら、作業に入りますが、このような大振りな石をセットする場合、石自体の背が高いために
リング自体がものすごくのっぽになってしまいがちです。

それを回避するためにどうしても石に負けない強い腕部分をデザインしていますが、左右に均等ではない
要素を使うことが多い僕は横向きにしてセッティングしようと思っていました。

ですが出来上がったバランスを観てやはり正面センターをしっかりとってからデザインを練り直そうと思い
(一枚目の写真)作りなおしました。

作業工程自体は同じですので、一回目の工程で説明しますが、

まず覆輪を本体の取り付け部分に固定して作業開始ですが、ワックスの特性の一つに「溶ける」ことが
あげられます。

これは簡単言うと溶かしてくっつけたり、折れても修正が効くっていうことです。

この特性を最大限に活かして作ることで、地金からでは得られない効果が期待できると思います。

例えば複雑なロー付け作業を要する(たくさんの別パーツからなる組み立てが必要な)デザインを

一体で制作することで、大幅に作業効率が上がるとともに、デザインにもっとも適した表情(表面処理)

を出すことが比較的容易に可能になるということがいえるんではないでしょうか?


難しく書いているので自分でもちんぷんかんぷんになったので、簡単に言うとワックスは「溶かしてもいい」

のです。


溶ける融点はそのワックスの種類によりますがここで一番注意するのが溶かした後のワックスの

「性質の変化」を知っておかないと後で困ることになるっていうこと。


僕の使用している写真のブルーのハードワックスはいったん溶けると再び固まった時に粘りが増し、

細かな表情を彫り込むのが非常に困難になります。

さくさく削れる最初の状態には戻りませんので、そういう部分には「溶かして使う」方法自体が有効

とはいえないので、別の部分で結合させるなどの工夫が必要でしょう。



乗せる位置を決めたら仮留めしてあげてから溶かしたワックスを隙間に流しいれるようにして固定していきます。

写真のペンが「ワックスペン」といって(簡単に説明するとハンダゴテみたいな道具です)

温度を調節できるタイプのもので1万円くらいで購入できる?と思います。

そのペンを使う際に気を付けるポイントをAとBの一人二役で箇条書きします。



・やけどをしない

A  先端が熱くなるのは想像できると思いますが持つ部分もなかなかどうして熱くなりますので、革を巻くなど
するとよいでしょう。

B  革は巻いてあるといいわね。  持つところが熱いと熱くても持てないのよ。



・溶かす部分以外にはあてない。

A  ほんの少し触れただけでワックスが溶けてしまいますので、要注意です。
 
B  手で持って作業するよりは何かに固定するといいわね



・温度を上げすぎない

A あまりに温度が高すぎるとワックスが気化してしまうため中にガスが残ってしまいます。

B 先端の温度って何度がいいのかあたしも知らないけど、温度をいろいろ試してみると
その温度の違いでどういう風に溶けるかがわかると思うわ。




・気泡をしっかりと抜き取る

A ワックスの内部に気泡が残ったままだと思わぬ鋳造トラブルが発生する原因になります。
ゆっくりとかき混ぜるようにペンで空気を抜き出してあげると、しっかり接合できるとおもいます。

B 中心までしっかり溶けて一体になっていないと後ですぐまた取れちゃうからね


・深く刺しすぎるとペンが反対側から飛び出す

A これは以外にも一番やってしまいがちなミスです。気をつけましょう。

B 万が一突き抜けちゃったら裏側も盛り付けて修正するまでよ



・使い終わったらペンのスイッチをきちんと切る。

A ペン先に付いたワックスをしっかりふき取ることも忘れずに。

B 道具を大切に出来ない人はもうやめちゃいなさい。



写真は気泡を抜き取っているところ。


写真では解り難いかもしれませんが実際の作業ではしろっぽく空気が見えるはずですので、
慎重且つ大胆に空気を出してあげましょう。





覆輪と本体が見事に一体に・・・・・・・はなりましたが、なんともピンと来ない・・・・・





のでこちらに変更。



サイド部分には透かしを入れて

石の光が抜けるようにしました。



石を本体にめり込ませるようにセットしてあるので、これだとのっぽにならずに納得のいくボリュームに
仕上げられると思います。


次回はいよいよ終盤の「彫り」に入りたいと思います。



お楽しみに!
お楽しみに!      





レイテスト=一番遅い=最新ってことで新しいアーティストってことになるそうです。 

その名も「スランガ」  

今日はその新ブランドを紹介したいと思います。



虫がモチーフとして使われたりもするのですが、(ブランド名もインドネシア語で「虫」)

「虫」そのものというよりはそこからインスピレーションを受け、発展させた独特の世界観が、

斬新で面白いこのオリジナルブランドは、これからどんな風に展開するのか僕も楽しみです。

                

以前ブログでも紹介させてもらった「カタツムリ」のチョーカーペンダントは、躍動感たっぷりにありそうで無かった
リアルな「カタツムリ」感をボリューム、バランス共にとっても綺麗にまとめた仕上がりです!

新人とは思えない造形力で、いつも集中して作業に打ち込む姿は見ていて頼もしい限り。

これからどんなものを作り出すのか皆さんも楽しみにお待ちください!



「虫」と聞いて嫌悪感を抱かれる方もいるかと思いますが、よくよく見てみると実に綺麗で繊細で機能的で、
完成された造型美を見出すことが出来ると思います。

単純に嫌いな方は嫌いなのでしょうけれど(僕も本物の動く虫は苦手)、図鑑なんかを眺めていると
ほんとに綺麗な色ですし、節なんかの仕組みや合理的な動き方は自然界の芸術作品(オーバーにいうと)
と呼んでもいいんじゃぁないだろうか。

誰もが美しいと思う美しさじゃないけど、それが美しいと感じる人には美しいもんだと思います。

「美」ってそういうもんだと思います。


見方を変えると色んな見え方が出来るから面白いですよね。

いっつも何気なく見過ごしている些細なことにも、別の見方があって、その違う見方で見たら

全然違う見え方になるのも、面白いっておもいます。



タバコの煙なんかも吸った後と前では全然色が違うし。

重さも違うのか漂う煙を眺めていると2層になって違う色の雲が浮かんで見えるし。

何かをじっくり眺めるなんてこと、このせわしない現代の日本じゃ贅沢な時間の使い方だと思わないですか?


そんなじっくり眺めたくなるような魔法がかけられたこの「スランガ」をぜひ皆さんも眺めてみてください。

新春気分

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ぜんぜん正月気分が出ないので、無理やり気分を盛り上げて飲みました。

写真はアンジェラアキの物まねをする僕。



のりのりで唄いきるも付き合わされた二人はやや引き気味。

「写真ぶれるから動かないでください」とたしなめられつつこのありさまでございます。


なので本日は「ワックス講座」はお休みです。


さくらいろの気分にはまだまだ寒すぎる札幌の夜でございます。



本日は「石留め」について僕なりに解説させていただきます。

結構ボリューミーになると思いますから、おしっこを我慢しながら見ると膀胱炎になりますのでお気をつけください。


上の写真は石留め後の完成写真です。 こちらの石は「ラブラドライト」という不思議な魅力あふれる石です。

僕の大好きな石の一つです。

「石」といっても今日では様々なものがあります。

貴石(きせき)と呼ばれる高価で貴重な宝石もあれば、砂場におちている石も
 
いってみれば「石」は「石」です。

でも綺麗に研磨された美しい石には人をひきつける不思議な魅力があります。

よく言われる「ストーンパワー」とか僕はあんまり信じてはいませんが、古くから言われている「石」の効果

ヒーリングパワーというものも全くのデタラメというわけではなさそうです。

ようは信じているか否かだと思うのですが、美しい宝石を見て「きれいだな」と思うのはやはり石の持つパワー

の一つなんではないでしょうか?


さてその石についてなんですが、様々な加工、研磨を施されお客様が身に着ける状態になるのですが、

その石の持つ魅力を最大限引き出す工程は仕上げとなる「石留め」にかかっていると言えるのではないでしょうか。

どんなに美しく研磨された高価な宝石も留め方一つで台無しになってしまいます。

その石に合った「留め方」、「見せ方」がデザインの重要なポイントになるのは言うまでもありませんが、

石の性質や特性を無視してデザイン重視の方法をとれば、折角の宝石が欠けてしまったり、割れてしまう
こともあります。

ダイヤモンドのような硬い石でさえ割れることがあるので、硬度の低い石ではなおさら慎重に留める方法を

吟味しなくてはいけません。

上の写真では「覆輪」という薄い枠を造ってそこに石を固定する「覆輪留め」といわれる方法を使っています。




この写真ではまだ留める前の状態。

石の周りにある枠が解ると思いますが、この枠を石に合わせて倒しこんでいくことで石を固定するのです。

「タガネ」という石留め用の工具で

覆輪を伏せこんでいくのですが、留める石の大きさ=覆輪の形状によって様々なタガネを使い分けること

も重要です。

小さな金槌で慎重にコンコン
打ち込んで覆輪を倒しますが、石に当たらないように&曲がらないようにゆっくり中央に寄せるように
留めて行きます。

石留めに必要な工具として上写真の「だるま」(と僕は呼んでいるんですが、正式な名前がわかりません)
がリングを固定するのに非常に便利です。

ヤニ台という固定道具もありますが僕は使ったことありません・・・・

たたき方のコツとしては初めはタガネの角度を寝かせ気味にうち、じょじょに起こしていくようにすると上手に
寄せることが出来ると思います。


この「覆輪留め」以外にも様々なとめ方があり、難しいものではそれ専門の職人がおられるほど、奥の深い
技術を必要とする物です。

覆輪留めの場合何より肝心なのが、その「覆輪」自体の形状では無いでしょうか?


そこでいよいよ本日のテーマ「ワックスによる覆輪制作」に入りたいと思います。

これは前回のベース制作時に
切り落とされた破片ですが、こんな破片も立派なWAXですので、捨てるのはもったいない。

何かの時に使えるので捨てずに取っておきます。

今回の使いたい石「アメシスト」は形状が大振りですので、こちらの破片を使用しようと思います。
石の厚みよりも少しだけ肉厚の
破片に使用する石の形状と同じケガキ線を入れます。

あくまで目安の線ですが、キッチリと書き入れたい場合はスキャナーで取り込んで印刷した紙を

ワックスに貼ると良いでしょう。      ビヴァ文明。


そのケガキ線を消さないように注意
しながらリューターで彫り落としていきます。

貫通するまで削るのですが、石が座る「座」と呼ばれる部分をしっかり造っておかないと後で石が

ぴったりと収まらず留める際に難しくなってしまうので、ここではまだ貫通はさせません。

注意する点としては、リューターの回転速度を落とし、ゆっくり削ることと、回転方向によっては先端が
持って行かれることがあるので気をつけることぐらいかな?

回転速度はあまり速いとワックス自体が摩擦熱で溶けてしまうから、あまり早くないほうが良いと思います。

マイナスドライバーを使い、深さを
整えながら形を修正していきます。

このときに使うドライバーの幅を貫通させる幅のケガキ線として使います。なので、ドライバーの幅も様々な種類があったほうが良いと思います。



石を枠に合わせながら慎重に作業を進めます。

たまに変顔の練習をはさみながらやると、リラックスできるばかりではなく、飲み会などひょんな時に
役立ちます。

ワックスについた削りカスなどを取りながら作業するのですが、「ふーふー」言いながら息で飛ばすと
酸欠でクラクラするので、歯ブラシ(システマやわらかめ)が便利です。


大体の形が整ってきましたら貫通するまで掘り進めて中を綺麗にしていき、

余分な外側を切り落とします。

その前にケガクのを忘れずに。

必要な厚みの目安としては0.5ミリくらいかな?(あとでヤスリながらさらに薄くします)
切り終わったら覆輪の外側を丁寧に
やすって仕上げていきます。

覆輪の完成図


この覆輪をリング本体とくっつける作業は次回また詳しく説明します。


随分長く書いたので、膀胱炎になりそうです。

解り難い文章になり、申し訳ありませんがまた次回お付き合いください。

では!!




今年も皆さんにとって良い一年でありますように。



バーニングジョンの今年の制作初めは今日から!

初ワックスしながら初駄洒落をいいながら、初なか卯を食べ、初ブログを更新いたします。


今年もどうぞ宜しくお願い致します。



写真の手元は「ワックス講座」用のアメシストの石枠です。


明日のブログで紹介できるかな?と思いますので、お楽しみに!





北海道の雪も凄いけれど岐阜も積もっているらしいですね。

寒いですが風邪には気をつけて頑張っていきましょう!


話は変わりますが「感染列島」の原作漫画を読みました。

怖いけれど、絶対に起こらないとは言えないだけにぞーっとしました。

今度GEOで借りなきゃだわ。


アトリエBURNING JOHNのブログにようこそいらっしゃいました!シルバーアクセを主に、工房で一つ一つ心を込めてハンドメイドで製作しています。各種オーダーも受け付けていますのでお気軽にどうぞ!

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